痛風の症状が足の親指に出た。治療方法は?
痛風の症状が足の親指に出た。治療方法は?
痛風の症状がでてしまったら歩くことも出来ないほどの痛みが襲ってきます。通常、痛風の症状は足の親指の付け根に出ることがおおいですが、治療はどのようにすればよいでしょうか?ここで足の親指の付け根に痛風の症状が出た場合の治療方法についての情報をご提供いたします。
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痛風の基本知識
そもそも痛風とは尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。
尿酸はどんな人の体の中にも一定量あります。通常であれば尿酸は血液中に溶けて循環し、腎臓を経由して尿として排出されます。
ところが何らかの原因で、血液中に溶け切らないほど尿酸濃度が高くなると、体は血液の外(主に関節部分)に尿酸を結晶として排出し、血中の尿酸値を一定に保ちます。
そしてこの結晶に白血球が異物として攻撃したとき、結晶の破片が神経を刺激して激痛が走ります。
痛風は体からのSOS
激痛を伴う患部の腫れという痛風の症状は通常1~2週間で治まります。
ですが、これは痛みが引いただけの状態で、高尿酸血症であることに変わりはありません。
高尿酸血症が続く場合、心血管障害や、脳血管障害などの生命を脅かす成人病を合併する割合も高くなります。
痛みが治まったから「治った!!」と思わず、尿酸値を下げる治療をしないといけません。
痛風の症状は突然やってくる!
痛風の症状はある日突然襲ってきます。
痛風を経験したのことのある人だと足の指がムズムズしたりというような予兆を感じることが出来ますが、
今回初めて痛風になった!という人は、まさに青天の霹靂、これ以上ないってくらいの痛みが突如として襲ってきます。
痛風の症状は医者に診てもらうのが一番かもしれませんが
発作が起こったらしばらくは動くことさえままなりません。
痛風の症状を初めて経験する人だと、それが痛風ではなく
骨折だ!骨が折れた!腫れている!
と思ってしまいます。
私は初めて痛風の症状が出たとき、
前日あるイベント60Kmほど歩いた後だったので
疲労骨折したと思って整形外科に行きました。
整形外科の先生も慣れたもので、一瞥して「痛風」と診断。
よく骨折と勘違いして、痛風患者が受診氏に来るそうです。
ちなみに痛風は内科を受診することになります。
話はそれましたが、痛風の症状が出たばかりの時は動けないので
激痛が治まってから内科を受診するようにしましょう。
激痛が襲ってきているあいだに出来ることは多くありません。
痛みが襲ってきたら次のことをまずは実践してください。
痛風の症状が足の親指に出たときの対処法
足の親指に痛風の症状が出た場合、医者に行くまでの間、下記のことを行ってください。
①患部を冷やす。
②患部を心臓よりも高い位置に置く。
③水分をたくさん摂る。
①患部を冷やす
まずは患部、つまり痛風の症状がでて激痛のある足の親指を冷やしてください。
冷やすものは何でも構いません。ビニール袋に氷水を入れたものでもいいですし、保冷剤なや冷却湿布どでも構いません。
足の親指が腫れている状態は、足が炎症を起こしているのです。
この炎症状態だと、痛風の治療薬がうまく作用しないので治療ができません。
炎症を抑えるために患部を冷却する必要があります。
でもここで一つ問題があります。
それは風が吹いても痛いという痛風の患部にモノ(冷却シップや氷水のビニール袋)を当てるのははっきり言って自殺行為です。
なので、あなたは二つのうちのどちらかを選ぶことになります。
1)痛みを我慢して患部を冷却して少しでも炎症を早く治すか
2)冷却するための痛みを耐えるよりも、今の痛みを我慢するか
です。
冷やせないなら冷やせないで構いません。
いずれにせよ、立っていられないくらいの激痛はだいたい一晩で治まります。
長くても2日で激痛はなくなるでしょう。
激痛は収まりますが、痛みは残っていますよ。
②患部を心臓よりも高くする
激痛が走っているときは歩くことも出来ないでしょうから、横になってください。
ただ横になるだけではなく、痛い指の方の足を心臓よりも高い位置に持ってきてください。
クッションや座布団なんかを足の下に置くのがいいでしょう。
こうすることによって患部に血流が回りにくくなり、痛みが和らぎます。
③水分をたっぷり摂る
そしてこれが重要です。
足の親指に痛風の症状が出ているときは水分をたくさん摂りましょう。
痛風の症状の原因となる尿酸はオシッコ一緒に体外に排出されます。
つまりオシッコはたくさんした方がいいのです。
そのためには水をたくさん飲むことが必要です。
トイレに行くのも、足の親指が痛くて大変でしょうが、ここは我慢してください。
そうして激痛が引いてきて、痛いながらも歩くことが出来るようになったら内科を受診して下さい。
痛風の症状が足の親指に出たときの治療法
内科に受信したら、血液検査後、正式に「痛風」と診断されるでしょう。
ちなみに、この血液検査で痛風の指標となる「尿酸値」が7.0mg/dl以下になっている場合があります。
実は痛風の症状が出た段階で、血液中の尿酸値濃度は下がるんです。結晶ができた分だけ血液中の尿酸の量が減ったんですね。
一般的に痛みが出た段階で1.0mg/dlの尿酸が減るといわれています。
さて、痛風の症状である「痛み」と「腫れ」が引いたらいよいよ痛風の治療に移ります。
痛風というのは痛みが出ている期間だけが痛風なのではなく
高尿酸値の状態が続いていることが問題なのです。
ですから、痛みがなくなったからと言って、もとの不摂生な生活に戻ってはいけません。
痛風の治療には二つの方法があります。
それは
①投薬治療
②生活習慣の改善
です。
①投薬治療
・アロプリノール(商品名ザイロリック、アロシト-ルなど)
・フェブキソスタット(商品名フェブリク)
・ベンズブロマロン(商品名ユリノ-ムなど)
・プロベネシド(商品名ベネシット錠など)
などが代表的な薬です。
これらの薬は、相当長期間続けることが必要で、大部分は一生続ける必要があります。
主治医の先生とよく相談をして服用してください。
②生活習慣の改善
投薬治療よりもこちらの方が大切です。
いくら薬の飲んでいるからと言って不摂生な生活をしていたら痛風は再発します。
生活習慣の改善とは
1)プリン隊の少ない食事
2)飲酒の制限
3)適度な運動
です。
プリン体の少ない食事
痛風の原因となる尿酸の元はプリン体です。
このプリン体はほぼすべての食材に存在しているので
プリン体を全く含まない食事をするというのは不可能です。
出来るだけ、プリン体の少ない食事を心がけるようにしましょう。
プリン体の多い食品を食べた後は特に気を付けましょうね。
プリン体を多く含む食品
きわめて多い食品(100g当たり300mg以上)
鶏レバー、マイワシの干物、あん肝酒蒸し など
多い食品(100g当たり200~300mg)
豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、サンマの干物 など
プリン体の比較的少ない食品
少ない食品(100g当たり50~100mg)
ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛タン、マトン、ベーコン、ホウレンソウ、カリフラワー など
極めて少ない食品(100g当たり50mg以下)
コンビーフ、魚肉ソーセージ、カマボコ、チクワ、さつま揚げ、カズノコ、スジコ、豆腐、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、トウモロコシ、じゃがいも、サツマイモ、米飯、パン、ウドン、ソバ、キャベツ、トマト、ニンジン、大根、白菜、海藻類 など
飲酒の制限
体は尿酸よりもアルコールを分解して、排出しようとします。
なのでアルコールを飲むと尿酸が排出されにくくなっちゃうんです。
よく痛風の人が「痛風だからビールは飲めないんだ」ことを言いますが
プリン体の入っていないお酒(焼酎やウイスキー)は飲んでも大丈夫というわけではないのです。
すべてのアルコールは痛風の敵であり、
その中でもプリン体を含むビールなどはボスキャラというわけですね。
適度な運動
内臓脂肪の蓄積は尿酸の生産を促進させます。
ですから肥満解消のために適度な運動を行いましょう。
ここで気を付けたいのが過度な無酸素運動はかえって尿酸をため込む体質の原因になってしまします。
というのも、尿酸と乳酸だと体は乳酸を先に排出しようとします。
過度な運動を続けると、乳酸を排出するのに精いっぱいで、尿酸が排出されなくなってしまうんです。
まとめ
痛風の症状は足の親指の痛みが治まったらどうしても忘れがちになってしまいますね。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので、痛みが引いた翌日からまた不摂生な生活に戻ってしまいがちです。
ですが、痛風は成人病などとも合併する恐れのある病気ですので、痛みが引いたからと言って油断せず、しっかりと治療しましょう。
以上、『痛風の症状が足の親指に出た。治療方法は?』でした。最後までお読みいただきありがとうございます。
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